格差社会での下層部からの脱出
『ニッケル・アンド・ダイムド/アメリカ下流社会の現実』
http://www.ringolab.com/note/daiya/
という書評をよみました。
ニッケル・アンド・ダイムドとは、5セント硬貨のことらしい。日本だと5円玉みたいなもんか。
下流社会の低賃金労働を身分を偽って体験した取材記。これもドキュメンタリーだ。
橋本大也さんの啄木の引用が痛い。
「はたらけど はたらけど 猶わが生活楽にならざり ぢつと手を見る」 石川啄木
ドキュメンタリーの手法による真実の公言は、映画に限らず、書籍もあるのだが
映像によるインパクトがあるぶん、映画のほうが事実の見極めが難しいのでしょう。
Amazonの書評(レビュー)にあるコメントがいたく気に入ったので、
そのまま引用させてもらう。
貧乏や無知は無限ループを繰り返し、「遺伝」し、それこそが「階層」となる。
無能な者は貧困になる。が、富める者が必ず「優秀」なわけでもない。
「インドの衝撃」はNHKスペシャル 今日が3夜目です。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/070128.html
インドは、まさしくこの無限ループを飛び越える潜在力をインドが持ちえているように思えるからでしょうか。カースト制の社会からの下層階級からの脱出は、これ以上にハングリー&バイタリティにあふれているんでしょうね。
Comments
昨日参加したセミナーで、議論のテーマとなったのが「人間力」とは?でした。
人間力は、正確には定義できない何となく雰囲気で理解するもの、と言うような落としどころになりましたが、僕自身が考える人間力は、「生きていくための力」ではないかと思ってます。
付け加えると生きていくための「知恵や考える力」の強弱によって、ご指摘のハングリーやバイタリティ、もしくはパッションに変わるのではないでしょうか?
いえいえ、その「人間力」というパッションさえつぶされてしまうのだと。彼らは技能がないから、やる気がないから、低賃金労働をしているわけではなく、そこから抜けられない社会構造があるのだと著者は指摘しています。
対岸の火事なのか、10年後、20年後の日本なのかはわかりませんが、貧困からの脱出に必要な要素は何かという観点で、今度観にいく予定の「ダーウィンの悪夢」は見るのも面白いですね。
日本の場合、「同一労働、同一賃金。最低賃金の引き上げ」をうたっていますが、ホワエグ同様、わかりやすい議論にしたほうがいいように思います。
格差是正というよりは、「機会の平等・結果の不平等」をはっきりとうたったほうがいいと感じるのでした。